私が常にカメラに求め続けてきた要素は、高画質、直感的な操作性、そして瞬時に要求に応えてくれるレスポンス能力です。
これらの当たり前とも言える要素は、同時にデジタルカメラシステムを評価する上でも重要な三要素になります。

まず、三要素の中で一番重要なのは『画質』です。Eシステムの素晴らしさは、何よりも画質の良さです。私は、よくA3判などの大きなプリントをしますが、いつもその画質に驚かされています。
二番目に重要な要素は『直感的な操作性』です。カメラは、技術的に高度で高価なものではあっても、やはり「道具」のひとつです。そして、写真家が自分の直感で意のままに操れる「道具」を持てることは、何よりの大きなパワーとなります。
三番目は『レスポンス能力の高さ』です。写真というものは、一瞬の切り取り方が最も大切だと言っても過言ではありませんから、これはとても大切な要素です。Eシステムは、私の手や眼の延長として心の動きにシンクロする高いレスポンス能力で、私をサポートしてくれています。
このようにEシリーズやフォーサーズシステムは、写真家にとって、とてもパワフルなツールなのです。この素晴らしい「道具」のメリットは、もっと多くの写真家に知られるべきでしょう。

35mmフィルムカメラを使用していた頃、写真家として見開きページにノートリミングで使用して欲しいと思っていても、フィルムと印刷物のアスペクト比が大きく異なるため、ほとんどの場合、トリミングされていました。その点、フォーサーズフォーマットなら、ほとんどの雑誌にノートリミングで掲載される可能性がありますから、これは写真家にとって大きなメリットです。まさにフォーサーズシステムの先進的でオープンな規格がもたらす効果のひとつだと言えます。また、この合理的な規格は、画質の点でも素晴らしいものがありますから、いまや35mmで撮影した画像には、様々な点で物足りないものを感じてしまうというのが本音です。
それとデジタル一眼レフカメラをここまで実用的にしたのは、やはりダストリダクションシステムだと思います。以前、北コロラドで有名な「カウボーイアーティスト」の撮影をしたのですが、そこはホコリだらけでデジタルカメラにとっては地獄のような世界でした。しかし、ダストリダクションシステムの実力を試すには最高の舞台でしたので、不安を感じつつも牛の群のホコリの中で1分以上レンズを外してから再びレンズを装着するという実験を試みました。そして、撮影したRAWデータを執拗にチェックして本当に驚かされました。ホコリどころか、まさに「微塵もない」状態だったからです。その晩は、ダストリダクションシステムの実力と撮れた画像の美しさに驚かされ続けていました。

私は広角レンズと明るい中望遠レンズを好んで使うため、Zuiko Digitalの7-14mmF4と35-100mmF2(35mm判換算14-28mmと70-200mm)を愛用していますが、この2本のレンズは、私に素晴らしい活動力を与えてくれます。世界中を飛び回りながら、あらゆる状況に対応しなければならない私のような写真家には、性能と携帯性を兼ね備えたこの2本のレンズのような優れた道具が、絶対に必要だからです。また、LEICAがPanasonicと共にフォーサーズシステムに参加したことは、レンズの共用化を含めてシステムとしての魅力がさらに強化されることになりますので、今後を大いに楽しみにしています。


1949年生まれ。
テキサス大卒。Dallas Times Herald紙、Denver Post紙専属のフォトグラファーを 経て1987年よりフリーランス・フォトグラファー、フォトジャーナリストとして活躍。
エルサルバドル紛争からオリンピック、シャーリー・マクレーンのポートレートまでと 非常に幅広い分野で活躍。
ピューリッツァー賞(1983年)の他、数多くの賞を受賞している。

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