レンズの基礎知識

マイクロフォーサーズシステム規格(以下、マイクロフォーサーズ規格と呼ぶ)は、デジタルカメラ用のレンズ交換システムであるフォーサーズシステムが持つ小型軽量化の可能性をさらに追求するために生まれたフォーサーズシステムの拡張規格である。
よってマイクロフォーサーズ規格もフォーサーズシステムの4/3型の撮像素子を想定した記録画素エリアの基準対角長を基準としている。
マイクロフォーサーズ規格は、4/3 型の撮像素子を使うことでの小型化と画質の最適バランスを前提に、今後高まるであろう撮影機器の更なる小型軽量化ニーズやLive View 撮影や動画撮影ニーズへの対応などを織り込むことを目的にフランジバック長の短縮化、レンズ側との信号伝達を高速・安定化させる信号接点の増設、小型化を容易にするマウント外径の小型化を行ったフォーサーズシステムと互換性を持つ拡張規格である。

デジタル一眼レフの市場は拡大してきているが、従来からのファインダーを覗くという一眼レフの撮影スタイルの不自由さや小型軽量化の限界などに対して新しい一眼レフニーズが生まれ、Live View 撮影の支持や高性能コンパクト機の需要などを生み出している。
これらの市場の新たな動向を鑑み、デジタル化でのメリットに重きを置いたレンズ交換システムカメラの次世代の姿としてマイクロフォーサーズ規格を提案する。

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マイクロフォーサーズ規格は、以下のような狙いで、開発されたものである。
(1)フォーサーズシステムの更なる小型軽量化を実現させながらも4/3 型撮像素子の合理的な高画質特性を保てるフォーサーズシステムの拡張規格であること。
(2)更なる小型化へのニーズやLive View 撮影スタイルの発展に応えられるように根本的な構造部分から適応性を持った規格であること。
 ・Live View 専用規格としてミラーボックスを持たない構造を基本とする。
 ・フランジバックをフォーサーズシステムの約1/2 にする。
 ・強度を保持しつつ、マウント外径を小径化する。
 ・レンズとボディ間のデータ送受信と、制御を高速・円滑化するために接点を増強する。
(3)フォーサーズシステムが有する既存レンズシステムが活用できること。
 ・専用マウントアダプターにより互換性を維持させる。
 ※フォーサーズ規格対応のボディにマイクロフォーサーズ規格対応レンズを装着するケースには非対応。
(4)将来の動画対応も見据え、フォーサーズ規格が定める有効画素エリア対角長で4:3〜16:9 までのアスペクト比の撮影画面サイズに対応する。

フォーサーズシステムとは135 フィルムのフォーマット (36mm×24mm) の対角長の1/2 となる対角長21.63mm を撮像系のフォーマットの基準とした交換レンズ式の撮像機器システムのことを指す。
マイクロフォーサーズシステムとはフランジバックを既存フォーサーズシステムよりも短くし、マイクロフォーサーズシステムに適した撮像素子(Micro Four Thirds System Sensor) を使用することを前提とした交換レンズ式の撮像機器システムを指し、フォーサーズシステムの一部(拡張規格)である。
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マイクロフォーサーズシステムレンズマウントとはレンズまたは他のアクセサリーとカメラボディを相互に結合する物理的、電気的、光学的なインターフェースや各種の通信仕様を含んだ結合部の総称である。

●フォーサーズシステムマウント とマイクロフォーサーズシステムマウントの違い:1
マウントの小型化
強度を保ちつつレンズの小型軽量設計を容易にするために各部を見直し、これまでの外径からφ約6mm の小型化を行っている。

●フォーサーズシステムマウント とマイクロフォーサーズシステムマウントの違い:2
信号接点の追加
将来必要となるであろう動画対応をも鑑み、データ送受の基盤強化と拡張のために信号接点を2つ追加している。
このことにより、アクセサリー類を含んだカメラ全体の処理速度の向上と安定した制御能力を常に発揮できる基盤が実現されている。
また、信号接点の見直しではレンズとボディのやりとりは無論のこと、連なるアクセサリー類とのシーケンスも見直され、より合理的なフローによる高速化をも目指したものとなっている。

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約1/2 になったフランジバック
一眼レフカメラシステムにおいては,交換する様々なレンズの焦点面を揃えるフランジバック(マウント面からフィルム/ 撮像素子面までの距離)の設定が重要である。一般にペンタプリズム式ファインダーなどによる観察を特徴とする一眼レフカメラにはミラーボックスが必要となるため、ミラーボックスを持たないコンパクトカメラなどに較べてフランジバックを長くせざるを得ない。
しかし,このことが一眼レフカメラの厚さを薄くできなかったり小型化を困難にしているもの事実である。
また現在のデジタル一眼レフにおいては、手ぶれ補正機構やダストリダクション装置、そしてローパスフィルターなど撮像素子面までの間に必要となる部材も多く、多くのユーザーが望むような薄型化を達成するための課題は更に増えている。
そこでLive View 撮影の市場浸透と支持を背景にミラーボックスを排した条件での薄型小型化に最適なフランジバック規定をしたのがマイクロフォーサーズシステムである。
ローパスフィルターやダストリダクション装置などのデジタル一眼レフに不可欠な装置のスペースや、今後実装を予想される機構類のスペースを確保しつつ,レンズの駆動などにも支障をきたさない限界域としてフランジバックをフォーサーズシステム比での約1/2 にまで短縮している。
このことと、マウントの外径寸法の小型化と合わせれば高画質性を犠牲にすることなく、市場の潜在ニーズに応えられるような薄型・小型化が可能になる条件が整備できたと言える。

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●マイクロフォーサーズシステムのアスペクト比対応
将来の動画対応も見据えた16:9 のスペクト比も包括
イメージサークルに対して記録や処理が可能な矩形の水平方向と垂直方向の長さの比をアスペクト比(有効画素対角長)と呼ぶが、マイクロフォーサーズでは将来の動画対応も見据えて、フォーサーズ規格が定める4:3、3:2、16:9 を含む撮影画面サイズに対応させている。

●マイクロフォーサーズシステムとフォーサーズシステム用レンズの互換
アダプターで既存のフォーサーズレンズシステムが利用可能
マイクロフォーサーズシステムのメリットを活かすためには専用レンズとの組合せが最適だが、アダプターを介することで既存のフォーサーズシステム用レンズも利用できる。

※マイクロフォーサーズボディにアダプターによってフォーサーズシステム用レンズを組合せた場合にはマイクロフォーサーズシステムの持つ機能のすべてをご利用いただけない場合もあります。

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